図形商標の検索方法
東京五輪のエンブレムが問題になっています が、日本で商標登録されている商標を検索する場合、調査はどのようにするのでしょうか。
図形商標検索は、特許情報プラットフォームJ-PlatPatの図形商標等検索 から、することができます。
そして、図形商標の場合、その図形を構成する要素を抽出して検索します。
たとえば、以下の太陽の図形。
(J-PlatPatの図形商標等検索画面より引用)
こちらの 図形等分類表 を見ると、大分類として1~29まで分類があり、さらにその下位概念として、中分類、小分類、と別れているのがお分かりいただけると思います。
この太陽の図形は、
大分類として、「1 天体、自然現象、地図」、
中分類として、「1.3 太陽」、
小分類として、「1.3.2 その他の太陽を表すもの」
が適当だと思われますので、
図形等商標検索の画面 の、「図形等分類1」の欄に、「1.3.2」を入力して検索します。
このように、実際に検索するときは、小分類のコードを入力するのが一般的です。
しかし、中分類の「太陽」の下位概念としての小分類には、
「1.3.1 昇る又は沈む太陽」
「1.3.6 風景と太陽」
「1.3.8 動物と太陽」
など、複数の小分類があり、実際には、その図形商標が、どの小分類に属するのか決められないこともあります。
そのような場合は、中分類のまま、「1.3?」 として、後ろに「?」を入れて検索することで、中分類の「1.3 太陽」に含まれる、全ての図形商標を検索することができます。
また、この図形が必ず太陽に見えるとは限りません。
実際に調査する場合は、「ひまわり」など、他の図形に見える可能性も考慮して、広めに抽出できるように調査します。
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また、図形分類しか入力しませんと、抽出数が膨大となって、調査が難しくなります。
実務では、商標を出願する商品や役務(サービス)の分類コードも入力し、精度の高い調査が行われます。
コードの分類は、難しい部分もありますので、ぜひ、専門家にご相談することをおすすめします。