商標登録で失敗しないために気をつけるべきポイントとは
商標登録は、自社のブランド価値を高める上で重要な手続きです。しかし、商標登録にはいくつかのポイントがあり、適切な手続きを行わないと、商標登録までにムダな時間や費用がかかったり、商標権を取得できなかったりするなどの問題が生じることがあります。
以下では、商標登録で気をつけるべきポイントを項目別に説明いたします。
コンテンツ 目次
「区分」の選定について
「区分」とは、特許庁が、様々な商品やサービスを、大まかなジャンルごとに分けたものをいい、第1類から第45類まであります。
願書に、誤った区分を記載してしまった場合、拒絶理由となります(商標法第6条第1項または第2項)。拒絶理由が通知されると、手続補正書により願書を補正する手間が生じたり、登録までに時間がかかってしまうなどの問題が生じます。
したがって、商標登録において、商品やサービスの「区分」を選定することは非常に重要であるといえます。
以下に、区分の選定方法について、簡単にご説明いたします。
商品・サービスの内容を正確に把握する
商品やサービスの区分を選定する際には、自社が提供する商品やサービスの内容を正確に把握することが重要です。商品やサービスの内容が明確であれば、適切な区分の選定が可能となります。
該当する区分を選定する
商品やサービスが、どの区分に属するかは、特許庁が公表している「類似商品・役務審査基準」を見て、該当する区分を選定します。
他者の類似商品・サービスの区分を確認する
権利範囲とする商品・サービスが新しいものである場合などは、自社の商品・サービスに類似する他社の商品・サービスについての登録商標について検索することが有効です。その登録商標の指定商品又は指定役務が、どの区分に属し、どのように記載されているのかを確認します。これにより、自社の商品・サービスが該当する区分を推察するためのヒントを得ることができます。
出願前の登録可能性 調査
商標登録をする前に、既に登録されている類似商標の有無を確認する必要があります。特許庁における審査では、同一または類似する商標が、既に登録されている場合、商標登録が認められません(商標法第商標法第4条第1項第11号)。そのため、出願前に、類似する商標が存在しないかを確認することが重要です。
商標登録の手続きについて
商標登録の手続きには、用紙や文字、余白のサイズなどが詳細に決められた願書の作成、印紙代の納付など、様々なものが含まれます。商標登録の手続きは複雑であり、書類の不備や、手続きの漏れなどがあると、商標登録が認められないことがあります。
そのため、商標登録の手続きについては、専門家の弁理士の助けを借りることをおすすめします。
商標の維持管理について
商標登録後も、商標の維持管理が必要です。商標の維持管理には、商標登録表示、商標の状況の確認、商標の更新手続きなどが含まれます。商標の維持管理を怠ると、商標の存続期間が経過してしまったり、商標権が無効になってしまうことがあります。商標登録後も、商標の維持管理に注意することが大切です。
まとめ
商標登録は、ブランド価値を高める上で重要な手続きですが、適切な手続きを行わないと、様々な問題が生じることがあります。
商標登録における、気をつけるべきポイントをまとめると、事前の登録可能性の確認、特許庁への適切な手続き、商標の維持管理などが挙げられます。
商標登録の手続きは複雑で、法的知識も必要なため、商標登録をする際には、専門家である弁理士の助けを借りることも検討してください。弁理士に相談することで、正確かつスムーズに手続きを進めることができます。
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