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 よくある商標登録の質問と回答: 専門家が解説

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本記事では、商標登録に関するよくある質問と、その回答を、商標登録の専門家である弁理士が解説いたします。本記事が、商標登録のプロセスのご理解と、適切にお手続きを進めるための助けとなれば幸いです。

  

商標登録のメリットは何ですか?

商標登録には、以下のようなメリットがあります。

  • 他者による商標の模倣や権利侵害からの保護
  • 商標を安心して継続的に使用できることによる、ブランド力の向上
  • ライセンスや譲渡による対価が見込める
  • 登録商標表示(商標登録 第○○号)や、®の表示による、対外的な信用獲得

  

商標登録の対象となるものは何ですか?

商標登録の対象は、商品やサービスの識別に役立つものであれば、文字、図形(ロゴ)、立体的形状、色など、幅広く対象となります。
  

商標登録が拒絶された場合、どうすればいいですか?

商標登録が拒絶された場合、理由によっては、審査官の判断に反論する意見書の提出や、願書を補正する手続補正書の提出が有効です。拒絶理由を正確に理解し、適切な対応策を講じるために、弁理士のアドバイスを受けることをお勧めします。
  

商標登録の費用はどのくらいかかりますか?

費用は、出願時に指定する商品やサービスの数(権利範囲の広狭)により、大幅に変動いたしますが、一般的には数万円~十数万円程度となることが多いといえます。

この他、特許庁の審査において、拒絶理由が発見された場合に、弁理士に、意見書の提出や手続補正書の提出を依頼する場合は、別途、手数料がかかります。
  

商標登録の審査期間はどのくらいですか?

商標登録の審査期間は、出願から約6~12ヶ月程度です。ただし、出願内容や審査状況によっては、これより長くかかることもあります。
  

商標登録が認められたら、どのくらいの期間権利が保持されますか?

日本では、商標登録が認められた後、権利は10年間保持されます。その後、10年ごとに更新手続きを行うことで、権利を維持することができます。更新手続きには、更新費用が必要ですが、期間内に手続きを行えば、商標権は半永久的に維持されます。
  

どのタイミングで商標登録を行うべきですか?

商標登録は、できるだけ早い段階で行うことがお勧めです。理由は以下の通りです。

  • 商標が他者によって先に登録されるリスクを回避するため
  • 事業展開に伴う法的トラブルを未然に防ぐため
  • 早期にブランドイメージを確立し、競合から差別化するため

  

商標権は海外でも有効ですか?

商標登録により発生する商標権の効力は、登録された国でのみ有効です。海外での商標権を保護するためには、各国での商標登録が必要です。ただし、マドリッド協定議定書などの国際的な制度を利用することで、一度の出願で複数国への出願を行うことは可能です。
  

商標登録をする際、どのような書類が必要ですか?

自分で紙による出願手続きをする場合、文字や余白の大きさ等が非常に細かく指定された定型の書類に、規定どおりに記載をした願書を作成する必要があります。また、特許印紙を購入して、貼り付けて提出し、後ほど、電子化手数料を別途で支払う必要があります。

一方で、弁理士に依頼する場合には、出願人の氏名(名称)と住所(居所)が分かれば、特別な書類は必要ありません。アポロ弁理士法人のような事務所では、オンライン出願ソフトによる出願が一般的ですので、電子化手数料も不要です。
  
これらの質問と回答が、商標登録に関する基本的な疑問を解決し、適切な手続きを進める上での助けとなることを期待しています。

商標登録に関する複雑な問題や手続きは、専門家である弁理士に相談することが最善の方法です。専門家と連携し、適切な商標登録戦略を立てることで、ビジネスの成功に繋げましょう。