【新しいタイプの商標】 ホログラム商標

特許法等の一部を改正する法律(平成26年5月14日法律第36号)により、商標法が改正され、これまで商標として登録できなかった新しいタイプの商標が、登録できるようになりました。

新しいタイプの商標は、色彩のみからなる商標、動き商標、ホログラム商標、音商標、位置商標の5つです。

本日は、その中から「動き商標」について、ご説明いたします。

 

ホログラム商標とは

 

「ホログラム商標」とは、文字や図形等がホログラフィーその他の方法により変化する商標のことをいいます。

 

 

願書の記載方法

 

ホログラム商標について商標登録を受けようとする場合は、「商標登録を受けようとする商標」の欄に、一又は異なる二以上の図又は写真により、ホログラフィーその他の方法による変化の前後の状態が特定されるように記載します。

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(見る角度によって異なる文字等が見える例)

特許庁Webページより引用

 

その際、その商標の変化の前後の状態を特定するための指示線、符号又は文字を記載でき、その指示線、符号又は文字の記載により、どのように商標の変化の前後の状態が特定されるかを【商標の詳細な説明】の欄に記載するのは、動き商標の場合 と同様です。

 

 

ホログラム商標出願時の注意点

 

見る角度により別の表示面が見える場合で、ホログラム商標が複数の表示面から構成されるときは、それぞれの表示面に表された文字や図形等の標章から生ずる外観、称呼及び観念をもとに類否判断されます(商標審査基準 商標法第4条第1項第11号)。

したがって、出願前には、各表示面に基づいて調査を行うことが必要です。

 

弊所では、このような新しいタイプの商標の出願も承っております。

ぜひ、お気軽にご相談ください。

 

 

【新しいタイプの商標】 動き商標

特許法等の一部を改正する法律(平成26年5月14日法律第36号)により、商標法が改正され、これまで商標として登録できなかった新しいタイプの商標が、登録できるようになりました。

新しいタイプの商標は、色彩のみからなる商標、動き商標、ホログラム商標、音商標、位置商標の5つです。

本日は、その中から「動き商標」について、ご説明いたします。

 

 

動き商標とは

 

動き商標とは、文字や図形などが時間の経過に伴って変化する商標のことをいいます。

例として、テレビやコンピューター画面に映し出される変化する文字や図形などがあげられます。

 

 

願書の記載方法

 

動き商標には、大きくわけて2パターンあります。

 

1つは標章(文字や図形など)自体は変化せずに、位置が移動するもの、

もう1つは標章そのものが変化するようなものです。

 

いずれの場合も、商標記載欄の下に、【動き商標】の欄を設け、その下に【商標の詳細な説明】の欄を設けて、動き商標を構成する標章の説明と、時間経過に伴う標章の変化の状態(変化の順番、全体の所要時間等)について、具体的かつ明確な説明を記載しなければなりません。

また、商標記載欄に商標の変化の状態を特定するための指示線、符号又は文字を記載した
場合は、その記載によりどのように商標の変化が特定されるのかを記載するのも同じです。

 

異なるのは、商標登録を受けようとする商標の図の枚数です。

標章自体は変化せず、位置が移動する場合は1つの図で、

標章そのものが変化するような場合は複数の図で記載します。

 

(1)1つの図によって記載する場合

【商標登録をうけようとする商標】の欄に、1つの図を記載し、その標章がどのような動きをするのか指示線などを書き込みます。

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特許庁Webページより引用

 

(2)複数の図によって記載する場合

【商標登録をうけようとする商標】の欄に、複数の図を記載し、時間の経過に伴う標章の変化の状態をパラパラ漫画のように示します。

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特許庁Webページより引用

 

 

動き商標の積極的出願のススメ

 

今までは、文字商標や図形商標、立体商標しか認められていませんでしたが、

今般の改正により、動的な商標である、動き商標が認められるようになりました。

 

海外では既に認められていたところもあり、日本もこれに追いついた形となります。

 

 

CMの始まりや終わりに、会社名やロゴが動くようなものを見ると、すぐにどこの商品やサービスかがわかりますし、商標として、立派な宣伝広告機能を果たしています。

このような標章は、ぜひ積極的に「動き商標」として出願し、その商標権を会社のひとつの財産としてほしいと思います。

 

 

【新しいタイプの商標】 色彩のみからなる商標

特許法等の一部を改正する法律(平成26年5月14日法律第36号)により、商標法が改正され、これまで商標として登録できなかった新しいタイプの商標が、登録できるようになりました。

新しいタイプの商標は、色彩のみからなる商標、動き商標、ホログラム商標、音商標、位置商標の5つです。

本日は、その中から「色彩のみからなる商標」について、ご説明いたします。

 

改正の時代背景

 

そもそも、色彩のみからなる商標は、商標としての基本的機能である「識別力」を有していないことが多く、商標として認められていませんでした。

「識別力」とは、自分と他人の商品やサービスを識別するための標識として機能する力をいいます。

 

色は、基本的にどのような商品やサービスにも使用されるものであり、「色」だけで、誰の商品やサービスであるかを識別できることは少なかったのです。

したがって、日本の商標法においては、「色」は、文字や図形などと組み合わせて使用される場合に限り、「商標」として認められていました。

 

しかしながら、「色彩のみからなる商標」であっても、長年、継続使用をしていれば、識別力を獲得することがあります。

また、諸外国では、既に「色彩のみからなる商標」を保護対象として認めているところも多く、日本における保護ニーズも高まっていました。

このような背景を踏まえ、日本でも、「色彩のみからなる商標」が保護対象として認められました。

 

 

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登録のハードルの高さ

 

それでは、「色彩のみからなる商標」の登録の難易度はどの程度なのでしょうか。

商標審査官が審査において使用する基準として、「商標審査基準」があります。

これには、次のような「色彩のみからなる商標」は、商標法第3条第1項第3号に該当する(商標登録できない)旨の記載があります。

 

(商標審査基準より抜粋)

『(1) 商品が通常有する色彩

 (イ) 商品の性質上、自然発生的な色彩: (例) 商品「木炭」について、「黒色」

 (ロ) 商品の機能を確保するために通常使用される又は不可欠な色彩: (例) 商品「自動車用タイヤ」について、「黒色」

 (ハ) その市場において商品の魅力の向上に通常使用される色彩: (例) 商品「携帯電話機」について、「シルバー」

 (ニ) その市場において商品に通常使用されてはいないが、使用され得る色彩: (例) 商品「冷蔵庫」について、「黄色」

 (ホ) 色模様や背景色として使用され得る色彩: (例) 商品「コップ」について、「縦のストライプからなる黄色、緑色、赤色」』

 

これを見ると、特に(ニ)や(ホ)の要件が厳しく、通常使用されていなくても、使用され得る色や、模様や背景色として使用され得るのもアウト、ということになります。

 

ここまでハードルが高いのは、商標権が排他独占的な権利であって、「色彩のみからなる商標」の商標権が、その色彩を一私人に独占させるという、非常に強い権利である、ということが理由です。

 

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どうすれば登録できるのか

 

ここまで厳しいと、「色彩のみからなる商標」は、一体どうすれば登録できるのか、という疑問がわくと思います。

それを解決するのが、商標法第3条第2項です。

これは、たとえ、前記第3条第1項第3号に該当するとしても、需要者の間で、その商標が、特定の者の出所表示として全国的に認識されている場合には、特別に登録を認める、という規定です。 

 

したがって、「色彩のみからなる商標」として、登録されやすくなるポイントは、

(1)その色が、特定の商品やサービスに使用されていること、

(2)その色を、長年、継続使用してきたこと

(3)その色が、特定の者の出所表示として、全国的に周知(=著名)となっていること

の3つといえそうです。

 

色彩のみからなる商標の出願状況

 

このように、「色彩のみからなる商標」の登録のハードルは、かなり高いといえます。

しかし、実際には、その色を見ただけで、どこの商品やサービスのものであるか認識できるものというのは、意外に多いと思います。

 

本記事の執筆時現在、「色彩のみからなる商標」を、特許庁のデータベースで検索してみると、396件ヒットしました。

そして、その中には、その色が、どこの商品やサービスの出所なのか、認識できそうなものも、けっこうあります。

例えば、以下の「色彩のみからなる商標」の出願人は、どこでしょうか。

(1)出願番号:商願2015-29914

   指定商品:文房具類

 

 

(2)出願番号:商願2015-29957

   指定商品:ぎょうざ 等

 

 

(3)出願番号:商願2015-30037

   指定役務:衣料品・飲食料品及び生活用品に係る各種商品を一括して取り扱う小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供

 

 

 

(4)出願番号:商願2015-45125

   指定役務:クレジットカード利用者に代わってする支払代金の清算

 

 

 

(5)出願番号:商願2015-52594

   指定商品:コーヒー 等

 

 

 

 

正解は、こちらです。

 

 

正解:

(1)株式会社トンボ鉛筆

(2)株式会社王将フードサービス

(3)株式会社セブン-イレブン・ジャパン

(4)株式会社ジェーシービー

(5)ダイドードリンコ株式会社

 

どうでしょうか。

意外と、分かった方もいらっしゃるのではないかと思います。

これが全国的に認識されていれば、登録される可能性が高いということです。

実務では、この著名性の証明は、使用開始時期や期間、広告宣伝回数などを考慮した上で、当該広告物や写真、インターネット上の記事などを提出して行います。

 

「色彩のみからなる商標」の活用

 

このように、長年、特定の商品やサービスに使用され続けてきた結果、色彩のみからなる商標であったとしても、識別力を有すると思われるものが存在します。

そして、今般の法改正により、それが商標の保護対象として認められたということは、色彩のみからなる商標にも、需要者の業務上の信用が蓄積され得ると判断され、そこに保護すべき価値が認められた、ということでもあります。

読者の皆さまの中にも、もし長年、特定の商品やサービスに継続して使用している色があったら、それを知的財産として保護・活用するためにも、ぜひ、「色彩のみからなる商標」の出願を検討してみてはいかがでしょうか。

早期審査制度とは何ですか?

商標登録出願は、通常、出願してから約7カ月後に、審査の結果が通知されます。

しかし、場合によっては、早期の権利化を要するものもあるかと思います。

 

そんなときに、ぜひ、ご利用いただきたいのが、商標登録出願の早期審査制度です。

早期審査を利用すると、通常、出願から約2か月程度で登録となります。

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早期審査の対象となる出願

 

早期審査の対象となるのは、下記の(1)(3)のいずれかに該当する商標登録出願です。

なお、今年より導入された新しいタイプの商標(動き商標、ホログラム商標、色彩のみからなる商標、音商標及び位置商標) は、早期審査の対象外となっていますのでご注意下さい。

 

(1)出願人又はライセンシーが、出願商標を指定商品・指定役務に使用している又は使用の準備を相当程度進めていて、かつ、権利化について緊急性を要する出願

※「権利化について緊急性を要する出願」とは、次の①~⑤のいずれかに該当するものをいいます。

① 第三者が許諾なく、出願商標又は出願商標に類似する商標を出願人若しくはライセンシーの使用若しくは使用の準備に係る指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について使用している又は使用の準備を相当程度進めていることが明らかな場合

② 出願商標の使用について、第三者から警告を受けている場合

③ 出願商標について、第三者から使用許諾を求められている場合

④ 出願商標について、出願人が日本国特許庁以外の特許庁又は政府間機関へも出願している場合

⑤出願商標について、出願人がマドリッド協定議定書に基づく国際登録出願の基礎出願として国際登録の出願を行う場合

 

すなわち、上記(1)の要件に該当する場合は、全ての指定商品・指定役務について使用している必要はありません。

 

 

(2)出願人又はライセンシーが、出願商標を既に使用している商品・役務又は使用の準備を相当程度進めている商品・役務のみを指定している出願

 

上記(2)の要件に該当するためには、全ての指定商品・指定役務について、既に使用または使用の準備をしていなければなりません。

 

 

(3)出願人又はライセンシーが、出願商標を指定商品・指定役務に既に使用している又は使用の準備を相当程度進めていて、かつ、商標法施行規則別表や類似商品・役務審査基準等に掲載されている商品・役務のみを指定している出願であること

 

①商標法施行規則 別表(第六条関係)、②類似商品・役務審査基準、③商品・サービス国際分類表(ニース分類)のいずれかに掲載されている商品・役務のみを記載することで、それらの一部の商品・役務の使用または使用の準備のみを証明すれば、早期審査の対象となります。

 

 

早期審査に必要な手続き

 

早期審査の申出するためには、「早期審査に関する事情説明書」を提出しなければなりません。

 

説明書では、商標の使用時期や使用場所などを記載して、商標の使用状況を説明し、使用の事実を示す書類なども提出しなければなりません。

 

通常の出願に比べて、手続きがやや複雑となりますが、選定の結果、早期審査の対象となれば、速やかに審査が開始され、その後も遅滞なく審査手続が進行することとなります。

 

プロダクトライフサイクルが短くなりつつある昨今では、このような制度を上手く活用し、早期に権利を確保することも有効な手段のひとつです。

 

弊所では、早期審査による商標登録出願も承っております。
フォームの備考欄に、「早期審査を希望」とご記入の上、お気軽にお問い合わせください。

 

 

飲食店の新しいマーケティング戦略?!

本日は、飲食店を経営の皆さまに、知財の面からの、新しいマーケティング戦略をご紹介します。

 

現在の主なマーケティング戦略

 

現在、飲食店業界では、お客様へどのようなマーケティング戦略がとられているのでしょうか。

 

まず、多くのお店がやっているものの1つに、スタンプカードの発行があります。

これは、一定数のスタンプをためると、割引されたりするもので、次回の来店の動機付けとなり、固定客を増やすアプローチです。

 

また、最近では、SNSの活用があげられます。

普段、お店では見られないスタッフの厨房での働きぶりをFacebookで紹介したり、LINEでお店の公式アカウントを開設し、友だちになってくれたお客様に、クーポンやお知らせを配信するなどという方法です。

このようなお知らせは配信の時間を設定できるので、ランチタイムや退社時間などをねらって配信するのが効果的です。

YouTubeなどの動画サイトで、ジュージューと音を立てる、おいしそうに焼きあがったハンバーグなどの看板メニューを紹介する、というのも、メニューの魅力が伝わる一つの手法でしょう。

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他にも、見開きメニューで迷ったお客様が最終的に目が行く右ページ下部に、セットメニューを表示することで注文をそこへ誘導し、提供時間を短くするなどの工夫や、年齢・性別ごとの顧客管理なども行われています。

 

 

知的財産面からのマーケティング戦略

 

このように、飲食業界では、様々なマーケティング戦略がとられていますが、本日は、知的財産面からのアプローチをご紹介したいと思います。

それは、食品の意匠登録・商標登録です。

 

食品の意匠登録

意匠とは、簡単に言うと、物品に係るデザインのことです。

そして、当該物品には食品も含まれます。

 

例えば、アイスクリームの登録意匠。

(登録第1524332号、権利者:林一二株式会社)

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肉まんの登録意匠。

(登録第1446320号、権利者:岸 久代)

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クッキーの登録意匠。

(登録第1498902号、権利者:レオン自動機株式会社)

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スイカの登録意匠。

(登録第1304011号、権利者:松尾憲一郎)

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こうして見ると、様々な食品について、意匠登録されていることが分かります。

ちなみに、意匠の表し方が写真だったり、図面だったりするのは、意匠の表し方として、図面、写真、ひな形、見本、と多様な方法が認められているからです。

 

意匠権の存続期間は、設定登録日から20年です。

意匠登録をすると、意匠権の権利者は、当該登録した意匠と同一または類似する意匠を実施している者に対し、差止め請求などをすることができます。

また、意匠権は、譲渡性のある財産権でもありますので、ライセンス契約や譲渡などにより、金銭を得ることができる可能性もあります。

 

 

さらに、意匠登録されると、けっこう立派な登録証が届くのです。

額縁などに入れて、これをお店に飾っておくと、お客様も注目されるのではないでしょうか。

 

意匠登録証の例 (特許庁ホームページより引用) 意匠登録証

 

このように、飲食店において、新しく、今までのデザインからは創作するのが難しいような、斬新なデザインのメニューを創作できたときは、そのメニューを排他独占的に実施することができる意匠権取得のチャンスです。

 

 

食品の商標登録

一方、商標は、その商品やサービスが、誰の業務に係るものかを判別するための”目印”です。

したがって、商品やその商品の包装などに付されることが多く、その目印となる商標は、文字のみからなる文字商標(例:コカコーラ)や、ロゴマークなどの図形商標(例:スターバックスのロゴ)など、二次元の文字や図形となるのが一般的です。

しかし、食品そのものが、商標としての機能を有している場合には、その食品自体が立体商標(立体的な形状を有している商標)として、商標登録されます。

 

例えば、 ケーキの登録商標。

(登録第5663067号、権利者:ジェイアール東海フードサービス株式会社)

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煎餅の登録商標。

(登録第4175405号、権利者:株式会社神戸風月堂) 2

 

 

そして、最後に、お肉の商標登録。

(登録第5108436号、権利者:株式会社フルスティームアヘッド) 3  

 

こちらは実際に、お店のWebサイトでも、商標登録されていることをアピールされており、知的財産を営業ツールとして活用されている素晴らしい例の一つです(http://fsa2001.com/?page_id=55)。

今度、ぜひこのお肉を食べたいと思っています。

 

このように、立体商標として、商標登録されている食品もたくさんあります。

商標権の存続期間は、設定登録日から10年ですが、更新をすることができるので、半永久的に存続させることができます。

商標権の権利者が、差止め請求や、ライセンス契約・譲渡などができるのは、意匠権と同様です。

もちろん、商標登録された場合も登録証は届きます。

これもなかなか立派なので、お店に箔がつくのではないでしょうか。

 

商標登録証の例 (特許庁ホームページより引用)

 

 

 

意匠権や商標権は目に見えない無形資産ですが、これらの権利を取得したお店では、他のどの店舗にも真似することのできない、唯一無二の看板メニューを提供することができます。

弊所では、このように、飲食業界の皆さまを知的財産の面からお手伝いさせていただきます。

どうぞ、お気軽にご相談ください。

 

 

地域団体商標とは何ですか?

地域団体商標とは

地域団体商標制度とは、地域ブランドの保護による我が国の産業競争力の強化と地域経済の活性化を目的として、「地域ブランド」として用いられることの多い、地域の名称 と 商品(役務)の名称等からなる文字商標 のことをいいます。

そもそも、地域の名称 と 商品の名称等からなる商標は、地域の名称部分が商品の産地や役務の提供地と看守され、商品の名称はその商品の普通名称であることから、商標全体として、何人かの業務に係る商標であるかを認識することのできない、いわゆる識別力のない、登録できない商標であることが多いのです。

しかし、地域団体商標の場合は、上記目的に鑑み、通常の商標登録出願よりも、登録要件を緩和し、このような構成からなる文字商標を登録することとしました。

 

 

地域団体商標の例

では、地域団体商標には、どのようなものがあるのでしょうか。

例えば、私の出身地、栃木県の地域団体商標としては、次のようなものが登録されています。

商   標: 鬼怒川温泉(登録第5315242号)
権 利 者 : 鬼怒川・川治温泉旅館協同組合
指定役務:  
第43類
 「栃木県日光市鬼怒川地区における温泉入浴施設を有する宿泊施設の提供」
第44類
 「栃木県日光市鬼怒川地区における温泉入浴施設の提供」

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商   標: 益子焼(登録第5595844号)
権 利 者 : 益子焼協同組合
指定商品:  
第21類
 「栃木県芳賀郡益子町に由来する伝統的な技術・技法により栃木県芳賀郡益子町及びその周辺地域で生産された陶磁器製の急須・コップ・杯・ぐい呑・皿・サラダボール・茶わん・徳利・鉢・ビール用のカップ・水差し・湯飲み・飯椀・コーヒーカップ・マグカップ・つぼ・釜飯用の釜と蓋・花瓶・絵皿・飾り壷」

 

商   標: 中山かぼちゃ(登録第5555021号)
権 利 者 : 那須南農業協同組合
指定商品:  
第31類
 「那須烏山市中山地区で生産されたかぼちゃ」

 

いずれも、地域の名称と、その商品名や慣用名称とが結合されている商標であることがご理解いただけると思います。

先ほど、地域団体商標は、登録要件が緩和されていると述べましたが、需要者の間に広く認識されている、という周知性の要件は課されます。

すなわち、地域団体商標として登録されている商品やサービスは、その地域に根差した商品やサービスであって、多くの人々に親しまれているものといえます。

 

 

これからの地域団体商標の活用

以上で説明しました通り、地域団体商標は、地域の特産物や、その地域ならではのサービスを、ブランドとして保護するものです。

最近は、インバウンド需要も高まり、訪日外国人客も過去最高となりました。

これは、すなわち、日本を訪れる外国人が、日本の地域の特産物や地域独特のサービスに触れ、その良さを知る機会も増えているということです。

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最近、日本の地域ブランドが外国で勝手に商標登録されてしまうという事態が増えているのも、グローバル時代となり、外国人が、日本の地域ブランドの品質の高さや、そのブランド自体が有する強力な顧客吸引力を理解するようになってきているからでしょう。

日本の地域ブランドは、外国から見れば、日本という「国」の有するブランドです。

これから、日本の事業協同組合等の団体が、世界で戦っていくためには、このようなブランドに蓄積する世界からの業務上の信用を、地域団体商標により保護し、育てていかなければならないと思います。

地域団体商標が、地域経済の活性化だけでなく、日本の産業競争力強化を目的としている理由はここにあります。

従来、地域団体商標を出願できる団体は、事業協同組合等の特別の法律により設立された組合及びそれに相当する外国の法人に限られていましたが、平成26年8月1日より、登録主体が拡充され、商工会、商工会議所、NPO法人(特定非営利活動法人)並びにこれらに相当する外国の法人も、地域団体商標を出願することができるようになりました。

権利主体となれる団体も増え、今後、ますます地域団体商標の活用が期待されます。

 

 

区分とは何ですか?

商標を出願する際は、その商標を使用する具体的な商品やサービスを指定する必要があります。

 

そして、この商品やサービスを、大まかなジャンルごとに分けたものが、区分です。

区分は、「第○類」のように表示します。

 

たとえば、商品の区分は、

第 3類 シャンプー、化粧品 等

第16類 文房具、書籍 等

第25類 ティーシャツ、靴 等

のように区分されています。

 

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また、サービスの区分は、たとえば、

第35類 広告業 等

第43類 飲食物の提供 等

第44類 マッサージ 等

のように区分されています。

 

この区分数により、弊所手数料 及び 特許庁に支払う印紙代 が変わります。

 手続料金

 

なお、お客様の商標をご使用になる商品・サービスが、どの区分に属するかや、出願時に指定すべき商品・サービスをどれにすべきか等については、弊所にて検討・ご提案させていただきます。

 

ご相談は無料です。
お気軽にお問合せください。

  お問い合わせ

 

指定商品・指定役務とは何ですか?

商標を出願する際には、その商標を使用する商品やサービスを指定する必要があります。

なお、商標法ではサービスのことを「役務(えきむ)」と呼んでいます。

商標登録された際に発生する商標権は、この出願時に指定した商品や役務に基づいて、独占排他的効力を有します。

 
したがって、商品や役務の指定をする際には、商標を使用しようとするご自身の業務範囲の把握と、商品や役務の正しい選択をすることが重要です。

  また、再度、出願する必要がないように、現在行っているものだけでなく、将来の事業範囲に含まれそうな商品や役務も含めて出願しておくことをおすすめします。

   

例えば、飲食業を営んでいる方が、現在のお店のロゴを商標登録したい場合、「飲食物の提供」の役務のみを指定すれば良いように思えます。

しかし、もしそのお店でお持ち帰り用にハンバーガーやお弁当などを提供していれば、上記の役務とは別に、「ハンバーガー」や「弁当」の商品も指定する必要があります。

 

 

 

また、メニューのトレーサビリティを可能にするアプリやサイトを提供するような場合には、「飲食物の提供に関する情報の提供」などを指定することが考えられます。

 
商標出願で、商品や役務のご選択で悩まれた場合は、お気軽に ご相談ください。

 

商標権の存続期間は?

商標権の存続期間

 

商標権の存続期間は、登録日から10年間です。

 

しかし、一定期間内に更新登録の申請をすることで、この商標権の存続期間を更新することができます。

 

すなわち、商標権は半永久的に存続する権利ということができます。

 

商標権を更新できる期間

 

商標権の更新登録申請は、原則として存続期間の満了前6ヶ月から満了日までの間に行う必要があります。

なお、存続期間の満了日から6ヶ月以内であっても、更新登録申請をすることができます。ただし、この場合、特許庁に通常の印紙代の2倍を支払わなければなりません。

(特許庁Webサイトより引用)

更新登録申請の費用

更新登録申請にかかる印紙代は、一括納付(10年間)の場合38,800円×区分数、分割納付(5年間)の場合22,600円×区分数です。

 

弊所手数料につきましては、こちら をご覧下さい。

 

 

ライバル企業の新商品をいち早く知る方法?!

先週、「平成仮面ライダー」のシリーズ17作目、「仮面ライダーゴースト」が、テレビ朝日のサイトで正式発表されました。

 

仮面ライダーゴースト 公式サイト

テレビ朝日

 

仮面ライダーゴーストは、眼魂(アイコン)を使用して、世界の英雄や偉人の力を取得します。

剣の達人・宮本武蔵や、ニュートン、エジソンの力をもったライダーもいるようで、重力を自在に操ったり、光の力をもったライダーなどが登場しそうな予感です。

 

放送開始は、2015年10月からです。

さて、この仮面ライダーゴーストですが、オフィシャルに発表があったのは前記のとおり、つい先週のことです。

しかし、一部の人たちの間では、今年の5月末に、次回作は「仮面ライダーゴースト」ではないか、と話題になっていました。

その理由が、東映の出願した商標登録出願です。

 

商標からバレた新作「仮面ライターゴースト」 

Aol News.

 

このように、商標登録出願は、出願から数か月で公開されますので、他社がどのような商標を出願しているか、そして、その商標をどのような商品やサービスに使用しようとしているのかを、知ることができる可能性があるのです。

 

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商品やサービスのリリース前に、商標登録出願しておくことは、非常に重要です。

しかし、もし、まだその商標を他人に知られたくないような場合は、出願した商標が公開される時期を考慮して、商標登録出願をする必要があるでしょう。

 

 

弊所では、このような他社の商標登録出願のチェックも承っております。
どうぞ、お気軽にご相談ください。